介護職の本質は忘れずに
なぜ介護職で働くのか?
介護職は「3K」と表現されることもある「きつい」「汚い」「危険」な仕事のイメージがあります。実際に仕事をしてみて、この「3K」を身に染みて感じたという人もいるはずです。さらにこの「3K」に加えて「給料が安い」も追加されて「4K」ともいわれることがあります。介護職は今後、高収入になっていくことが期待されていますが、確かにまだまだ現状は低収入の職種です。
高収入だけを求めるのであれば、介護職にこだわる必要はまったくないはずですよね。では、なぜこのような介護職で働くのでしょうか?その理由は介護職にしか味わえない感動や、やりがいがたくさんあるからだと思います。あくまでも「介護職で」高収入を求めるのですから、収入面だけに捉われずに介護職本来の仕事の目的や、やりがいを忘れないことを心がけましょう。
本来の仕事とは?
介護の仕事はイメージとは違い、ご飯を食べさせたり、着替えを手伝ったり、オムツを交換したりするのがメインではありません。もちろん、これらも大切な仕事のひとつには違いありませんが、介護の仕事の根幹は「自立支援」「利用者本位」「社会保険方式」といったことです。社会保険方式の介護保険を使い、高齢者が自由にサービスを選択して利用することができて、自立を助けられるようなサービスを提供する仕組みを作ることが仕事です。
例えば、骨折をしてしまい車椅子を使用している介護の利用者さんが、また歩いて家族と一緒に旅行へ行くことを夢にしているとします。このような利用者さんへの介護の仕事はただ車椅子を押したり、移乗介助することだけでしょうか?そんなことはありませんよね。本人やそのご家族と相談し、夢を実現するためのプランを立ててサービスを提示し、それらの中から受けたいと思うサービスを選択してもらって提供することが仕事です。つまり、高齢者の夢を叶えるために一番身近で支援をするのが介護職です。
やりがいを忘れない
「利用者さんとそのご家族から笑顔でありがとうと感謝される瞬間」「施設に入ってからどんどんと元気になっていく姿を見た時」「自分は誰かの役に立っていると強く実感できること」「一緒にリハビリを頑張って利用者さんのできることが増えた時」「看取りの時にここで良かったと感謝してもらえた時」これらは実際に働く介護職の人たちに聞いた仕事のやりがいを感じる瞬間です。
自分もこのようなやりがいを感じている、という人は少なくないと思います。また、それを他の仕事では味わえないものだと大切にしている人も多いことでしょう。高収入のためだけに、このような素晴らしいやりがいを失ってしまうのはもったいないですよね。
最後に、介護職の人はより一層感動できる「心を動かす介護の魔法 現場で生まれた25の感動介護ストーリー」という本をご紹介します。やりがいを見失わないためにもぜひ読んでみてくださいね。